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コードとエニアグラム

ESTPとエニアグラム:即決の裏で失いたくないもの

稟議が回ってくるのを待つより先に、取引先へ電話をかけてしまう。そんな人がESTPと出れば、次はエニアグラムの番号も手早く知りたくなるでしょう。けれど文字は番号を教えてくれません。ここで見ていくのは、互いに無関係な三つの動機が、そろって同じ身のこなしを生む仕組みです。ふるまいが同じなら、違いはその奥、あなたが譲れないものの側にしか残っていません。

01

この四文字が語ること

  1. エネルギーの源

    ISTP
  2. 情報の集め方

    ENTP
  3. 判断の決め手

    ESFP
  4. 計画との付き合い方

    ESTJ

隣のコード:一文字だけ違う

ESTPの人は、取引先の担当者が替わったと聞けば、その日のうちに顔を出して次の約束を取りつけてきます。会議では言いにくいことを冗談まじりにそのまま口にし、結論の出ない打ち合わせが続くと目に見えて退屈そうになります。週末の予定は金曜の夜まで決まらず、もっと面白い誘いが来れば前の話はあっさり組み替えられます。家電量販店では店員と笑いながらポイントの上乗せを引き出し、断られても機嫌を損ねません。机上の見込みより、やってみて返ってきた手応えを信じるのがこの組み合わせで、危うい橋も現場で値踏みして渡ります。

取り違えられやすいのはISTPです。どちらも手が早く、理屈より現物を信じ、揉めごとの最中でも落ち着いています。分かれ目はEとIです。飲み会の店の予約が手違いで飛んだとき、ESTPは周りに声をかけながら次々に電話をかけ、ISTPは黙って空いている店を探し、見つけてから一言だけ伝えます。誘いのない休日、ESTPは自分から誰かを呼び出し、ISTPはバイクの整備で一日を過ごします。

ここまでで分かるのは身のこなしだけです。何に駆り立てられ、何から離れようとしているのかは、文字の外に置かれたままです。

02

同じコードを生む三つの動機

九つのうち三つの例:このコードはどのタイプからも生まれうる

逆にはたどれない:コードから動機はわからない

揺らぎ:この動機でいちばん定まりにくい文字

8

統率者

自分の目で現場を見ないうちは、タイプ8は報告書の数字を半分しか信じません。手に取れるものだけを確かなものとして扱うところがSです。上から降りてきた工程表にはまず抜け道を探し、決めるのは最後の最後まで延ばし、誰かに誘導されていると感じた途端に進路を変えます。縛られまいとするこの動きがPになります。値引き交渉で一歩も引かないのは三人とも同じでも、タイプ8が引かないのは、引けば相手に主導権を渡すことになるからです。当てにならないのはTです。取引先には損得で割り切れても、昔からの後輩がしくじれば、筋の通らない庇い方までします。

3

達成者

数字が出るのが早い仕事ほど、タイプ3のESTPは力を出します。自分の値打ちを確かめる手段が結果しかないので、その結果は目に見えて、しかも早く出るものでなければなりません。展示会のブースで足を止めた客をその場で商談に引き込むところがSで、気持ちを後回しにし、断られても顔色を変えずに次の客へ向かうところがTに見えます。客の反応を見て売り文句をその場で変えるのはどの動機でも起こりますが、タイプ3が変えるのは、どの自分が今受けているかが見えるからです。Pには芯がありません。朝礼で今期の目標を宣言した途端、週ごとの計画表を作り、それを乱す同僚に苛立ちはじめます。

7

楽天家

タイプ7のESTPは、今夜の予定を夕方まで空けておきます。どの計画にも代わりの案を用意し、退屈になった用事は途中で手放しても後ろめたさを感じません。はまり込むくらいなら仕上げないほうがましだからで、これがPです。人の多い場所やにぎやかな席もEとしての出口で、気分が沈みかけると誰かに連絡して街へ出ます。転職の誘いに身軽に乗るのは三人とも同じでも、タイプ7が動くのは今の職場が重くなりきる前で、飽きたからでも割に合わなくなったからでもありません。いちばん脆いのはSです。楽しい今なら体ごとそこにいますが、気まずい話し合いの最中には、頭はもう来月の旅行の計画の中です。

03

三つのうち自分はどれか

  1. 外から見えるふるまいは同じ
  2. その人が何を守っているかを問う
  3. 文字ではなく、自分の動機

即座の賭け、他人の日程への反発、遠慮のない値段の交渉。この三つはどの動機のESTPにも同じように備わっていて、危ない橋の渡り方を眺めても誰も分かれません。

タイプ8とタイプ3は、人前での負けを思い出すと分かれます。社内コンペで自分の案が役員の前で退けられたとします。あとまで引きずるのは、決める力を持っていかれたことですか、負けたところを同僚に見られたことですか。前者ならタイプ8、後者ならタイプ3に寄ります。

タイプ3とタイプ7には、二つの立場を差し出してみます。評価は確実に上がるが同じ書類仕事が毎日続く異動と、何の評価もつかないがいつでも抜けられる今の立場です。どちらかしか残せないなら、手元に置くのはどちらですか。評価を選ぶ人はタイプ3、抜けられる自由を選ぶ人はタイプ7の側です。

担当してきた案件が、本社の決定で頭越しに別の部署へ移されたら、最初の力はどこへ向かいますか。決めた相手に直接かけ合って押し戻すならタイプ8、さっさと別の面白い話に乗り換えるならタイプ7です。

ESTPが陥りやすいのは、どの問いにも次の一手で答えることです。「引きずらない性分なので、すぐ次に行きます」はSとPの返事で、三人の誰にでも当てはまります。答えに次にやることは出てくるのに、失って惜しかったものが一つも出てこないなら、問いにはまだ答えていません。

04

文字が語らないこと

どうふるまうか:文字に見えるのはここまで

四文字に入っていないもの

  • 健全度
  • 生得本能のサブタイプ
  • 負荷がかかると向かう先

エニアグラムとMBTIの間に対応はなく、こちらで作ることもしません。人を切る線が別だからです。ネットにある対応表は観察から書かれたもので、測られてはおらず、互いに食い違います。測られているのは一方向の関連、エニアグラムのタイプから個々の文字へのつながりだけで、タイプが分かれば文字をいくらか予想しやすくなります。このページはその逆向き、測定のない側から読んでいるため、上の三つの動機は仕組みを示す例であって一覧ではなく、タイプは九つのどれでもありえます。囚われが深まったESTPの即決は、身軽さではなくなります。負けを取り返そうと賭け金を上げ、交渉は相手をねじ伏せる場になり、その場の勢いで決めたことの後始末が周りに回ってきます。力が身内の安全に注がれるか、大勢の中での立場に向かうか、ただ一人の相手に集まるかは、生得本能のサブタイプが分けます。負荷がかかったときも、急に黙り込んで損得を数えはじめる人、机の片づけや細かな雑用に逃げ込む人、同僚の言葉づかいに片端から文句をつける人と、同じ四文字のまま別の方向へ崩れます。

05

よくある質問

ESTPなのに、診断はタイプ7でした。どちらかが間違っていますか?

間違いとは限りませんが、Sは確かめてください。測られた関連ではタイプ7はNに結びつき、注意は構想やこの先のことへ向かいます。ESTPのタイプ7が今に留まるのは、今が楽しいあいだです。気まずい話が続いた夜、頭がどこにあったかを思い出してください。次の連休の計画の中なら、診断とコードは両立し、Sは足場ではなく好みです。

ESTPは「スリル好き」と言われます。それが動機ですか?

違います。危ない橋を渡るのはやり方で、三つの動機に共通です。タイプ8は状況より弱い側に立たないために、タイプ3は人に見える勝ちのために、タイプ7は嫌な気分の中でじっとしていないために賭けます。賭けを一切禁じられたら何がいちばんこたえるかを考えてください。舵を失うことか、目立つ機会か、出口がふさがれることか。

自己分析は苦手です。それでも動機は探せますか?

掘り下げなくても、場面が一つあれば足ります。最後にかっとなった日か、席を蹴って出ていった日を思い出し、自分が何をしたかではなく、その一分前に何が我慢できなくなったかをたどってください。このコードの人には気持ちより場面のほうが思い出しやすく、そこには、奪われかけていたのが主導権か、面目か、逃げ道かが映っています。

長い案件にはすぐ飽きてしまいます。タイプと関係がありますか?

飽きること自体は手がかりになりません。長丁場で飽きるのは三つの動機とも同じで、飽き方が違います。タイプ8は押し返す相手がいないと窮屈になり、タイプ3は結果が見えないと空しくなり、タイプ7は抜けられないまま嫌なものの隣に置かれるとつらくなります。途中で投げた案件に何が欠けていたかを言ってみてください。

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