コードとエニアグラム
ESFPとエニアグラム:にぎやかな人が本当に守りたいもの
美容院でカットしてもらう一時間に、担当の人の飼い猫の名前と来月の旅行先を聞き出し、会計のときには隣の客と駅前のパン屋を教え合う。そんなESFPのあなたに、ここでは番号を一つに決めず、同じ人なつこさを生みうる三つの動機を並べます。あの一時間であなたを満たしていたのは、相手がうちとけていく様子でしたか、喜ばれた手ごたえでしたか、次に行く店の話でしたか。
01
この四文字が語ること
ESFPの人は、派遣で来た新しい人の名前を初日の昼までに覚え、帰りには駅まで並んで歩いています。会議では企画書の文字より、机に置かれた試作品を手に取ったときに話が弾みます。取引先の受付の人が髪を短くすれば、その場で気づいて口にします。土曜の朝に空が晴れていると、決めてあった用事を翌週へ回して、友だちに「海、行かない?」と送ります。旅先では地図より、屋台の匂いのするほうへ歩きます。
いちばん紛らわしいのはESFJです。どちらも人の輪の真ん中にいて、人の機嫌の変化に敏感です。違いは段取りに出ます。ESFJは部署の忘年会を一か月前から出欠表で固め、席順まで決めておきます。ESFPは当日の夕方に「このあと行ける人」と声をかけ、店は歩きながら決めます。旅行なら、ESFJは手作りのしおりを配り、ESFPは行きの新幹線で行き先を調べ始めます。
ここに並んだ場面は動き方の記録で、そう動く理由までは写っていません。
02
同じコードを生む三つの動機
九つのうち三つの例:このコードはどのタイプからも生まれうる
逆にはたどれない:コードから動機はわからない
揺らぎ:この動機でいちばん定まりにくい文字
調停者
鍋の湯気、窓から入る夜風、隣の人の笑い声。タイプ9が身をあずけるのは、いま目の前にあって、誰とも争わずに済むものです。これがESFPのSとして表に出ます。店も行き先も「みんなの行きたいところで」と開けておくのは、どれかに決めれば誰かの希望を外すからで、そこからPが生まれます。
誘われるとその場で「行く行く」と答えるのは三人とも同じですが、タイプ9にとって断ることは、小さな波を立てることです。
Eはまわりに支えられています。知り合いのいない町へ越した年、タイプ9は夕方の商店街を一人で歩くだけで満ち足り、自分から人を集めることはありませんでした。
献身家
駅の路線図の前で、大きなスーツケースを抱えた旅行者が立ち止まっていると、タイプ2はもう隣にいて、改札まで一緒に歩いています。相手の表情で動くところがこの人のFで、役に立てるのは人のそばだけなので、足は自然に人のほうへ向き、それがEになります。
社員旅行のあと、お土産を配る役を買って出るのは三人とも同じです。タイプ2には、一人ずつ手渡しして「ありがとう」を受け取るところに意味があります。
Pは事情しだいで崩れます。自分の週末は行き当たりばったりでも、母親の通院に付き添うと決めた日から、手帳には三か月先の予約まで書き込まれ、そこだけは動きません。
楽天家
タイプ7が、話題の店に予約なしで並び、列の前後の人とまで話しこむのは、行き止まりに閉じこめられないためです。人や出来事へまっすぐ出ていくところがE、誘いを一つも断りたがらないところがPで、断ることはこの人には損として響きます。
雨で日曜の予定が流れると三人とも落ち着きませんが、タイプ7を追いつめるのは、扉のない一日そのものです。
Sは、いまが濃いあいだだけ持ちます。三年目の同じ通勤電車では、窓の外の知らない駅に住む自分を思い描いていて、目の前の車内はもう見ていません。
03
三つのうち自分はどれか
- 外から見えるふるまいは同じ
- その人が何を守っているかを問う
- 文字ではなく、自分の動機
三人とも人の輪に火をつけ、相手の機嫌の変化を拾い、予定を軽く扱います。見分けるには、何を取り上げられたら痛むかを尋ねるしかありません。
タイプ9とタイプ2は、親戚が集まった法事の翌日に分かれます。あとまで残っているのは、叔父二人が食事の席で言い合ったことですか。一日台所に立っていたのに、誰もそれに触れなかったことですか。前ならタイプ9、後ならタイプ2に近づきます。
タイプ2とタイプ7を分けるのは、学生時代の仲間があなた抜きで出かけた箱根の一泊旅行です。写真を見て引っかかるのは、幹事がいなくても旅が回ったことですか、あの宿の露天風呂にいなかったことですか。前者はタイプ2、後者はタイプ7を指します。
タイプ9とタイプ7には、一か月だけ入るグループを選んでもらいます。天気とスタンプだけの穏やかな家族のグループか、にぎやかでも二人が当てこすりを続けている同級生のグループか。もめごとに耐えられないならタイプ9、静けさに耐えられないならタイプ7です。
ESFPがつまずくのはここです。「にぎやかなほう」と、本人より先に文字が答えてしまいます。その答えはEとPのもので、動機のものではありません。タイプ9には、にぎやかさが波の立たない背景にもなるからです。確かめるのは記憶です。最後に仲間内でけんかがあったとき、それが何日胸に残ったか。退屈な一週間は何日残ったか。
04
文字が語らないこと
どうふるまうか:文字に見えるのはここまで
四文字に入っていないもの
- 健全度
- 生得本能のサブタイプ
- 負荷がかかると向かう先
エニアグラムとMBTIの間に対応はなく、こちらで作ることもしません。人を切る線が別だからです。ネットにある対応表は観察から書かれたもので、測られてはおらず、互いに食い違います。測られているのは一方向の関連、エニアグラムのタイプから個々の文字へのつながりだけで、タイプが分かれば文字をいくらか予想しやすくなります。このページはその逆向き、測定のない側から読んでいるため、上の三つの動機は仕組みを示す例であって一覧ではなく、タイプは九つのどれでもありえます。余裕を失ったESFPでは、人なつこさが止まらなくなります。一か月先まで予定を埋め、空いた夜ができると誰かの誘いを探してSNSを見続け、仕事や体の心配を切り出されると次の集まりの話へ移ります。負荷の下での崩れ方も一つではなく、タイプ9はやりとりを何度も読み返して裏を探し、タイプ2は急に押しの強い要求を始め、タイプ7は小さな粗にいちいち口を出します。自己保存、ソーシャル、セクシャルのどれに力が向かうかも、この並びには出てきません。
05
よくある質問
いまを楽しむESFPに、タイプ7の結果。ずれていませんか?
ずれではなく、揺れやすい文字がSだというだけです。タイプ7の関心は、まだ起きていないこと、次の店や来月の計画へ向かい、Sが保たれるのは目の前に味わうものが多いあいだです。連休の最終日を思い出してください。休みを惜しむより先に次の連休の計画を立てていたなら、結果は当たっている見込みがあります。
一人で過ごす夜がつらいのは、文字のせいですか?
つらさそのものは文字から来ますが、その埋め方には動機が出ます。誰からも連絡のない金曜の夜、最初に手が伸びるものを見てください。テレビをつけて人の声を部屋に入れるならタイプ9、誰か困っていないかとLINEを見返すならタイプ2、来週の予定を探し始めるならタイプ7に近いでしょう。
友だちと出かけると、使うつもりのなかったお金まで使います。
どの瞬間に財布が開いたかで分かれます。隣に合わせて同じコースを頼んだときならタイプ9、誕生日の人へのサプライズケーキを言い出したときならタイプ2、期間限定のメニューを見つけて追加したときならタイプ7です。使いすぎはPの軽さでも、止まれなかった理由は三通りあります。
人の元気のなさに真っ先に気づきます。タイプ2ですか?
そうとは限りません。表情や声の調子を拾うのはSとFの働きで、三つの動機に共通です。分かれるのはその後で、翌日あなたが最初にしたことを思い出してください。「その後どう?」と連絡したならタイプ2、何事もなかったように普段どおりに接したならタイプ9、もう別の遊びに誘っていたならタイプ7に近づきます。